居宅訪問型保育とは
子どもが普段過ごしている自宅に保育者が訪問し、1対1(マンツーマン)で保育を行う事業です。
- 対象児童: 主に0歳〜2歳児(3歳未満)で、以下のいずれかに該当する児童。
- 障害、疾病等により集団保育が困難な場合
- ひとり親家庭の保護者が夜間・深夜に就労している場合
- 離島やへき地など、近くに保育所がない地域に住んでいる場合
- 定員: 乳幼児1名につき保育者1名
どんな仕事か(主な業務内容)
集団保育とは異なり、その家庭のルールや生活リズムに合わせた完全オーダーメイドの保育を行います。
- 主な業務: 保護者からの引き継ぎ、室内外での遊びの見守り、食事・おやつの介助、お昼寝(睡眠チェック)、おむつ替え・トイレのサポート、散歩、連絡帳の記入、保護者への引き継ぎ。
- 特徴: 保育室の掃除や整理整頓(保育環境の整備)は行いますが、いわゆる「家事代行(調理や大掃除など)」は原則として業務に含まれません。
どんな人に向いているか
- 1人の子どもと100%向き合い、深い愛着関係を築きたい人
- 子どもの安全管理に対して、高い責任感と注意力を持てる人(1人で見るため)
- 保護者の要望や家庭の方針を尊重し、柔軟に対応できる人
- 病院の小児科や障害児保育など、専門的なケアに関心がある人
開業について
① 開業までの大まかな流れ
- 自治体の窓口へ事前相談(居宅訪問型保育の実施ニーズがあるか確認)
- 研修の受講・資格取得(後述の要件を満たす)
- 連携施設の確保(バックアップしてくれる近隣の認可保育園等と提携)
- 自治体へ認可申請・審査
- 認可・開業(利用者のマッチングや利用調整は、主に自治体が行います)
② 開業時の必要書類(認可外保育施設の場合)
自治体の認可(地域型保育事業)を受けず、個人でベビーシッター業(認可外の居宅訪問型保育)を開業する場合は、「認可外保育施設設置届(居宅訪問型)」を自治体に提出します。
【主な必要書類】
- 認可外保育施設設置届(居宅訪問型)
- 事業計画書・運営規約(料金表、利用規約、緊急時対応マニュアルなど)
- 開設者および保育者の履歴書・資格証明書(または研修修了証の写し)
- 損害賠償責任保険への加入を証明する書類の写し
- 身分証明書
③ 研修要件
居宅訪問型保育を1人で実施する場合、以下のいずれかの資格や研修修了が必要です。
- 保育士有資格者、または看護師・准看護師有資格者
- 子育て支援員研修(地域保育コース・居宅訪問型保育)を修了した人
※自治体によっては「保育士資格」を必須、あるいは「一定以上の実務経験(例:保育所等で2年以上)」を必須条件にしているケースが多いです。
④ 設置基準
保育者の「自宅」ではなく、利用者の「自宅」で保育を行うため、施設としての面積基準はありませんが、以下の基準があります。
- 安全の確保: 子どもの自宅が安全に保育を行える環境であること(事前の環境確認が必要)。
- 事務設備の確保: 事業の運営管理(書類保管や連絡業務)を行うための、事業者自身の事務室・連絡体制(自宅の一角でも可)。
⑤ 費用感(予算目安)
自分の家を保育室にする必要がないため、家庭的保育(保育ママ)に比べて初期費用を大幅に抑えられます。
- 初期費用目安: 約5万〜30万円
- 費用内訳: 事務用品(PC、プリンター、鍵付き書類棚)、保育者の救急箱・衛生用品(マスク・消毒液など)、損害賠償責任保険への加入、宣伝・パンフレット代。
- ※新しく「事務専用の事務所」を借りる場合は、別途物件取得費がかかります。
