家庭的保育事業とは
家庭的保育事業(保育ママ)とは、保育者の自宅やマンションの一室などのアットホームな環境で、少人数の子どもを預かる地域型保育事業(認可保育事業)のことです。
- 対象児童: 主に0歳〜2歳児(3歳未満)。
- 定員: 原則3名まで(保育補助者がいる場合は最大5名)。
どんな仕事か(主な業務内容)
子ども一人ひとりの生活リズムに合わせた、きめ細かな日常のサポートが中心です。
- 主な業務: 登園・降園時の保護者対応、着替え・トイレの介助、食事・おやつの提供(お弁当持参が多い)、お昼寝の対応、室内外での遊び、連絡帳の記入。
- 特徴: 集団行動ではなく、「もう一つの家」として日常生活をのんびり、ていねいに過ごします。
どんな人に向いているか
- 大規模な園での集団保育よりも、一人ひとりとじっくり向き合いたい人
- 自分の理想とする保育(家庭的な温かい保育)を実践したい人
- 自宅や住み慣れた地域で、個人事業主として自立して働きたい人
- 保護者と密にコミュニケーションを取り、一緒に成長を喜び合える人
開業について
① 開業までの大まかな流れ
- 自治体の窓口へ事前相談(実施の有無やニーズの確認)
- 必要研修の受講・修了(資格の有無による、後述)
- 物件の選定・改修(設置基準を満たすよう自宅や専用室を整備)
- 連携施設の確保(万が一の際の代替保育や給食提供などのため、近隣の認可保育園等と提携)
- 自治体へ認可申請・審査(書類提出および現地調査)
- 認可・開業(利用者の決定や割り振りは基本的に自治体が行います)
② 開業時の必要書類(認可外保育施設の場合)
ご質問に「認可外保育施設の場合」とありますが、家庭的保育事業は本来「自治体の認可」を受けて行う事業です。
もし自治体の認可を受けず、個人で自宅にて少人数の託児所(認可外)を開業する場合は、「認可外保育施設設置届」を自治体に提出します。
【主な必要書類(認可申請または設置届時)】
- 設置届出書 / 認可申請書
- 施設の平面図・設備配置図
- 運営規約(保育時間、料金、利用定員など)
- 収支予算書、事業計画書
- 開設者および保育者の履歴書・資格証明書(または研修修了証の写し)
- 保育従事者の健康診断書
- 嘱託医との契約を証明する書類
- 損害賠償責任保険への加入を証明する書類の写し
③ 研修要件
家庭的保育者になるためには、以下のいずれかを満たした上で、自治体が指定する研修の修了が必要です。
- 保育士有資格者: 自治体が行う「家庭的保育者基礎研修」または「子育て支援員研修(地域保育コース・地域型保育)」を受講。
- 資格のない人(一定の子育て経験等): 上記に加え、「家庭的保育者認定研修」の受講が必要です(自治体によって保育士資格を必須とするところもあります)。
④ 設置基準
厚生労働省のガイドラインおよび各自治体の条例に基づきます。
- 保育室の面積: 幼児1人あたり3.3平方メートル以上の広さが必要。
- 設備要件: 乳幼児が安全に過ごせる設備、手洗い設備、便所、消火器などの防火設備、家具の転倒防止策。
- その他: 給食調理に対応できる衛生的なキッチン(または連携施設からの搬入)。
⑤ 費用感(予算目安)
自宅をそのまま活用できるか、賃貸物件を借りるかで大きく変動します。
- 自宅を活用する場合: 約30万〜150万円
- 主に、安全対策のためのリフォーム(柵の設置、手洗い場の増設)、保育用ベッドや玩具・備品の購入費用。
- 新しく物件を取得・大規模改修する場合: 約300万〜600万円
- 物件取得費(敷金・礼金)や、内装・防音・水回りの工事費が上乗せされます。
※認可事業として行う場合は、自治体から改修費の補助金や運営費の給付(補助金)が出るケースが多いため、自己負担を大幅に抑えられる可能性があります。
